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ちなみに、ゴールドラッシュ時代、フェアバンクス周辺だけで、初めの1年間にとれた砂金の金額が、アメリカがロシアに支払ったものとほとんど同額だったという。
1900年代になってゴールドラッシュが起こり、世界中の耳目を集めた。
ロシアはさぞくやしがったことだろう。
この間、無法地帯となり、動物の大乱獲も行われ、エスキモーやインディアンが大きな迫害を受けることになった。
その後に第2次大戦勃発、1959年にはアメリカ合衆国49番目の州に昇格、東西冷戦時代の軍事基地増強、天然資源開発、1964年のアラスカ大地震、大油田発見などと続く。
これらの予備知識を頭に入れておくと、アラスカを見る眼が違ってくるだろう。
ここでエスキモーという言葉について断っておきたい。
エスキモーとは、かつて接触があったカナダのインディアンがつけた悪意あるニックネームで、「生肉を食う連中」という意味だ。
カナダ政府は差別用語として追放し、「イヌイット」などの呼称に変更した。
これはカナダ・エスキモー語で人、人間を意味する。
ところが、アラスカのエスキモーには「イヌイット」という言葉がない。
だからエスキモーという言葉は、単なる民族の呼称として一般に使われ、アンカレジの博物館でも、エスキモーとして明示されている。
しかしカナダでは禁句になっているから注意されたい。
ちなみにインディアンとは、昔ヨーロッパ人がインドと勘違いしたことからアメリカ大陸の先住民を総称した言葉で、これは差別用語とはされていない。
生活の知恵を発揮して厳しい自然環境に順応し、狩猟や漁労の平和な生活を続けてきたはずで私がアラスカを好むのは、変化に富んだ大自然の景観と、さまざまな動物たちとの出会いがあるからだ。
動物好きだから、どこの国へ行っても、可能な限り動物園を訪ねることにしている。
ところがアラスカは全体が自然動物園でもあり、海や川を加えると、プラス自然水族館といえるかもしれない。
そこに大きな魅力があって、とうとうアラスカには6回も来てしまった。
そのなかで1995年8月に実施した「アラスカの大自然にふれる旅」を中心に、話を進めることにしよう。
8月中旬から9日間のツアーで、なんと31人も参加するという人気ぶりだった。
私は団長として同行解説を引き受けた。
まず出かけたのが、マッキンリー山を中心とするデナリ国立公園。
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